2012年11月23日金曜日

The past is never dead. It’s not even past.

 今日は早稲田松竹でWoody Allenの『それでも恋するバルセロナ』と『ミッドナイト・イン・パリ』の二本立てを鑑賞しました。題名にある様に両作ともバルセロナとパリという都市を訪れた人物に起こる、一時の夢物語が展開される。Woody Allenと言えばニューヨークという都市が代名詞でもあるが。最近では、ロンドン、パリ、バルセロナなどヨーロッパを舞台にした作品も多い。どの都市にもそれぞれの色合いが在り、そこにWoody Allenの色が重なり、新しい場所を創りだす。その場所(都市)は私達人間を作り上げ、時に結びつけ、引き離す出会いと別れの舞台になる。ただそこで共通するのは、束の間の恋、不毛な愛の繰り返しであるのだが。彼は常にさまざまな場所、時間を自由に横断し、作品の中に一種の磁場を創り出し再び結び付けるのである。同時に観客である私達は束の間の、映画の世界へ旅に出かけ漂い溺れ救い出される。饒舌の向こう側にある景色は、いつも凡庸で退屈な素晴らしい世界なのだ。

0 件のコメント:

コメントを投稿

登録 コメントの投稿 [Atom]

<< ホーム