2+2=5
宮台真司という人が自身のフィールドワークの体験からストリートキッズが地べたに座りが込む現象を分析して、「視線がグッと下がると「通行人」がスーッと遠ざかって「ただの風景」になり、路上が当たり前の機能的な場所ではなくなって突如「空白の場所」に様変わりする。」という事を書いていた。この文章を読んで、思い出したのは小津安二郎監督のあのローアングルの事である。自分はまだ不勉強な為にこの二つの類似性を結び付けて、論じる事ができそうにないのだが。小津監督が見出したローアングルに拠って、映し出した「風景」とストリートキッズが観ていた「風景」の共通項に、そこから見出される新しい「見通し」があるのではないかと気になった。当たり前の事が当たり前でなくなる瞬間。そこに思想や芸術が生まれる「隙間」が生まれるのではないだろうか。そんな事は、自分の取り越し苦労だと良いのだけれど。
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